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女心と秋の空、男心と秋の空。

「女心と秋の空」は、「女性の気持ちは、秋の空模様のように移ろいやすい」という意味で、女性が男性に対して抱く愛情や、心模様、感情の起伏なども含まれるとか。しかしこのことわざ、元々は「男心と秋の空」だったそうです。ルーツは、室町時代の狂言で、演目『墨塗(すみぬり)』に、「男心と秋の空は一夜にして七度変わる」というセリフが登場するそうです。

室町時代に生まれ、江戸時代に定着した「男心と秋の空」。「秋」には「飽き」の言葉がかけられており、男性の移り気な気持ちを表したのです。この時代の日本では、既婚男性の浮気にとても寛大でした。その一方で、既婚女性が夫以外の男性に心を許すことは、命を落とすほどの重罪とされていた。つまり、「男性が浮気性なのは仕方がない」という風潮を表したのが、このことわざだったのです。しかし明治になり、男女同権が唱えられ、大正デモクラシーや女性の地位向上に伴い、「女心」のそれが定着したそうです。ようやく、ことわざ上男性と女性が対等になり、さらに英国のことわざA woman’s mind and winter wind change often(女心と冬の風はよく変わる)が知られると、女性が優位に立った。勝った。めでたし、めでたし・・・・なわけないでしょ!

移ろいやすいこと、変わること。それが自分らしさなら、それでいい。変化は進化。私の心は秋の空よ。ありのままの自分を肯定しましょう。でも最近人間関係でイラっとする、ストレスが残るとしたら、それはひょっとして、ずっと変わらず社会にはびこる3大差別が原因かも。「ルッキズム(外見重視、外見至上主義)」「エイジズム(年齢による偏見や差別)」「セクシズム(女はこうあるべき、などの性差別)」。無くならないンだな、これが。フー。でも原因が分かれば対処はできるかな。

戦い疲れたら、見上げてごらん。ほらね。ノー天気で気まぐれな秋の空は、心を空っぽにしてくれる。後はハッピーな想いで満たせばいい。星の瞬きに癒やされてもいい、月に慰められてもいい、元気なアドバルーンに励まされてもいい・・・。この懐かしい誌面には「秋の空にポッカリ浮かぶ廣告氣球(アドバルーン)は・・・秋風に香るヘチマコロンの爽やかな香り かざらざる美しさは 美しく近代人にせまる」と。今を生きる、かざらないあなたに寄り添うヘチマコロンがあります。あなたとお肌が、ずっとずっと美しく元気でありますように。さあ、明日もがんばろう!

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